などと知ったかぶりで書いてはみたが、実は、 野田秀樹の演劇、見たことがない。 っつうか、オペラ・ミュージカル・バレエ以外の芝居って、 ほとんど見たことがないのである。
新国立劇場公演最初から上がっていた幕には、黄色の花が並び、 音楽が始まると、魔女達が登場。この魔女というのが、 「駝鳥みたいな骸骨」集団なのである。で、この 骸骨ダチョウが、常に舞台上で黒子の役として闊歩する。 キーロフ「炎の天使」の褌男たちと似ている。
ヴェルディ「マクベス」
ヴォルフガング・ブレンデル（マクベス）、 ゲオルギーナ・ルカーチ（マクベス夫人）、 妻屋秀和（バンクォー）、 ミロスラフ・ドヴォルスキー（マクダフ）、 他
新国立劇場cho、藤原cho
ミゲル・ゴメス＝マルチネス／東京po
合唱指揮 三澤洋史
演出 野田秀樹
美術 堀尾幸男
照明 服部基
衣裳 ワダミエ
(5. 19. 新国立劇場)
で、王位簒奪者となったマクベス、 それを唆したマクベス夫人、復讐するマクダフ..... 登場人物が全て、骸骨駝鳥に操られているかのよう。 実に、怪奇な上演だった。