電脳芭奈々倶楽部

620. フィレンツェの悲劇／ジャンニ・スキッキ 2005. 7. 29.

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ツェムリンスキーも、ここ十年ぐらいに、急に名前を聞くことが多くなった。 今回は、一幕物のオペラ「フィレンツェの悲劇」を、 プッチーニの「ジャンニ・スキッキ」と組み合わせて上演するそうな。 共通のキーワードは「フィレンツェ」だって。
二期会公演
ツェムリンスキー：フィレンツェの悲劇
多田羅迪夫（シモーネ）、菅有実子（ビアンカ）、大野徹也（グイード）
プッチーニ：ジャンニ・スキッキ
直野資（スキッキ）、大間知覚（リヌッチオ）、斉藤紀子（ラウレッタ）、他
カロリーネ・グルーバー演出
クリスチャン・アルミンク／新日本フィル
(7. 28. 新国立劇場オペラ劇場)
フィレンツェの悲劇はワイルド原作。夫、妻、妻の愛人の三人の、 愛憎渦巻く倒錯劇、と言ったところか。妻と愛人のセックスを見ながら、 夫は女装したりしている。はたまた、SM、アル中、etc.
まあ、なんとなくありがちな気もする。
音楽は、非常に、R. シュトラウス的。アラベラやサロメ、カプリッチョ、 などが、シェーンベルクと混ざったみたい。
結末は、夫と愛人が決闘して、夫が勝ち、愛人の死体を乗り越えて、 夫婦が、
「あなたはこんなに強かったの!?」
「お前はこんなに美しかったのか!?」
と固く抱き合ってました。美しい夫婦愛の物語でございました（ほんまかね）。

と、ジャンニスキッキの幕が開くと、フィレンツェの悲劇の舞台そのまま。 で老人の死体は、前作の愛人の死体がそのまま入れ替わる、という趣向。 壁がどけられて、広い部屋。

リヌッチオとラウレッタは、金持ちのヤンキー息子と、制服の女子高生(^^)のカップル。 スキッキはプロレタリアート然としている。
死体が劇に参加したりして、会場は結構笑いの渦につつまれていた。 たまたま、わしの隣は、白いワンピースの若い女性で、いやあ、 かわいいねえちゃんのクスクス笑いというのは、 いいものでございます。

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